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成形方法
粘土や陶石で「やきもの」の形を作っていく事を成形といいます。その方法は種類や目的によってことなります。このページではもっとも基本的な5つの方法をご紹介します。成形の後、生乾きのうちに、変形させたり、文様(モンヨウ)を彫りつけたり、高台などを削りだしたりします。

手ずくね(手びねり)

手のみで形を作っていく方法です。もっとも原始的な作りかたですが、轆轤(ロクロ)や型(カタ)に頼らないだけに、作家の表現力や力量が問われます。また、作品の唯一性、形の自由さが魅力です。

 手びねりで成形された茶碗です。手びねりでしか表現されない成形の妙に、薪窯(たきぎがま)特有の灰被り(はいかぶり)の変化のある肌合いが独特の雰囲気を醸しだしてています。
(鈴木秀男作品)

紐(ひも)づくり

最初に粘土を平にして、底の部分をつくり、その上にひも状にした粘土を積み上げていきます。積み上げ方には「巻き上げ」と「輪積み」の二つの方法があります。「巻き上げ」は、長い一本のひもをクルクルとらせん状に巻いて積んでいく方法。輪積みは輪の形にしたひもをひとつひとつ積み重ねていく方法です。輪投げゲームで投げられた輪がつみかさなっていく様子を思い出して下さい。紐(ひも)づくりで表面を平に整える時に叩き板を使えば「叩き(たたき)づくり」になります。叩き板に模様をつけ装飾する事もあります。ちなみに縄文土器は「輪積み」で作られていました。手ずくねと同様に作品の個性・唯一性が魅力です。
 紐(ひも)づくりの後に叩きの技法で成型された壷です。古窯(こよう)の形と薪窯(まきがま)による自然釉(しぜんゆう)の流れの躍動感・炎の跡が美しく調和しています。紐づくり(叩きづくり)ならではの作品です。 (鈴木秀男作品)

タタラづくり

板状に切った粘土をタタラと呼びます。何枚もの同じ大きさ、厚さ、のタタラを必要な形と大きさに切って様々につなぎ合わせて成形します。似たような方法で「板づくり」があります。一枚のタタラをくるっと円筒形にまるめて、底をつければカップになります。学生の頃に勉強した円柱の展開図を思い出してしまいますね。

型づくり
 
石膏でつくった型に粘土や陶石などの原料を押し当てるか、流し込んで成形する方法。同じ形の「やきもの」を複数もしくは大量に作るのに適しています。この方法で作られた陶器は一概に味わいに欠けるとは云えませんがやはり個性的な作品には出会いにくいものです。作品は「型もの」とも呼ばれます。

轆轤(ロクロ)成形

 「やきもの」の作成風景といえば轆轤成形を想像される方が多いのではないのでしょうか。原料を回転台の上に乗せ、遠心力を利用して、引き上げて形づくる方あの方法です。美しい形状を作りだすには、熟練の技が要求されます。

轆轤成形で作られた急須、極限まで薄く延ばされた素地とのバランスの良い、美しい形状は轆轤の名手と云われる作者ならではのもの。(小川甚八作品)